「プレハブ」に住んで初めて知った「イエ」のありがたさ

私なりの経験から学んだ「住育」です。
「イエ」が「ひと」を育むのも「住育」ですが、
「イエ」自体が、私達をやさしく「守ってくれている」ことを実感した「住育」です。
       
私が若い頃は、何も知らずに
「イエ」なんて「雨風防げれば」それで充分。
なんて甘く思っていました。
そんな学生の頃、自分の勉強部屋が欲しくて「プレハブの離れ」を建てました。
母屋は狭くてスペースをとれなかったのです。
「プレハブ」は、安い6畳だけの部屋でした。
食事や入浴など以外は、そこで暮らしました。
最初は全然不満はありませんでしたね。
むしろ自分の部屋ができて喜んでいました。
しかし、悲劇は時間の問題でした・・・
              
天井と屋根が、1枚のボードでしたから
夏は天井が素手で触れないほど熱いでした。
壁もベニヤ板ですから断熱効果ゼロに近いです。
暑くてたまりません。
外にいた方がマシでした・・・
冬も同様です、外にいるのと同じです。
朝などは震えていましたよ。
雨が降れば、トタン屋根に雨音が響き テレビの音も全然聞こえません。
そして「湿気」、外と変わりません。
「結露」も酷いでした。
「隙間風」もどこから入ってくるのか散々・・・
結局、ここに5年ほど暮らしました。
ストレス溜まりましたね!!!
              
やはり「天井と屋根」には空気の空間が必要です。
身にしみて痛感しました。
床下の空間も同様です。その空間の換気も必要です。
「壁」も薄いベニヤ板にスポンジのような断熱材じゃダメです。
母屋に戻る度に「本当のイエ」は、よくできているなぁ〜と実感しました。
でもそれは、その5年ほどの「プレハブ」暮らしがあってこそ、学べたのです。
決して無駄にはしません。
今でも、その「プレハブ」あるんですよ。20年以上経っているのに。
物置として使っていますが、それほど痛んでいないのです。
その秘密は、「部屋の空気の入れ換え」を出来る限り続けているからです。
「イエ」も呼吸しているのです。活きているのです。
それも勉強できました。