マディソン郡の橋 The Bridges of Madison County


bridges of madison county... her sacrifice

89年冬。アイオワ州マディソン郡
フランチェスカ・ジョンソン(メリル・ストリープ)の葬儀を出すために
集まった長男のマイケル(ヴィクター・スレザック)と妹のキャロリン(アニー・コーリー)は、
母の遺書に「死んだら火葬にしてほしい」とあるのに当惑する。
2人は彼らに当てた母の手紙と日記を読み始める。
65年秋。フランチェスカは結婚15年目で単調な生活を送っていた。
夫のリチャード(ジム・ヘイニー)と2人の子供がイリノイ州の農産物品評会に出掛け、
彼女は4日間、一人で家にいることになった。
新鮮で開放的な気分になった彼女の前に、
プロ・カメラマンのロバート・キンケイド(クリント・イーストウッド)が現れ、道を尋ねた。
彼は、珍しい屋根付きのローズマン橋の写真を撮りに来ていた。
フランチェスカは彼の魅力に引かれ、その晩、夕食に誘う。
彼が宿に帰った後、「明日の晩、もう一度いかが?」とのメモを、明朝の撮影で彼が訪れる橋の上に残した。
翌日、2人はホリウェル橋の上で落ち合った。二人は次第に打ち解け合い、
キンケイドは新しいドレスを着た彼女の手をとり、ダンスを踊った。
自然の成り行きで一晩中愛し合った2人は、次の日、郊外でピクニックを楽しんだ。
残り時間がわずかなことに気づき始めた彼らは、その夜、親密に抱き合った。
最後の朝はぎごちなさと不安の中で迎えた。
フランチェスカは「これはお遊びなの?」となじるが、彼は「一緒に来てくれ」と言う。
悩み苦しんだ末に、荷物をまとめた彼女だったが、家族のことを思うその顔を見て、キンケイドは去った。
夫と子供たちが帰ると、元の日常が戻った。
数日後、夫と買い物に街に出掛けた彼女は、降りしきる雨の中、立ち尽くすキンケイドの姿を見た。
車から出ようとドアのノブに手をかける彼女だが、どうしてもできない。
そして、彼とはそれきりだった。
79年、夫リチャードが死去。
彼の死後、フランチェスカはキンケイドに連絡をとろうとしたが果たせず、
やがて彼の弁護士が彼の死を報せ、遺品が届いた。
手記を読みおえたキャロリンとマイケルは、母の秘めた恋に打たれ、
2人は母の遺灰を彼女が愛したキンケイドと同じように、あの橋から撒いた。

この別れのあと 死ぬまで ロバート・キンケイド(クリント・イーストウッド)は
フランチェスカ・ジョンソン(メリル・ストリープ)の姿を一度も見なかったのだろうか?
いや、見ようとしなかったのだろうか・・・
たった「4日間の思い出」が2人の一生を支えてきたのだろうか・・・

 


bridges of madison county...ending with her children..